はじめに
どうも薬剤師おちょおマンです٩( ᐛ )و
今回はタクロリムス製剤であるグラセプターとプログラフの違いについて学んだことをまとめていきたいと思います。
グラセプターとプログラフの違い、ここがポイント!
どちらも成分はタクロリムスだが製剤的特徴が異なる!
グラセプターは徐放性製剤→1日1回投与
プログラフは普通製剤→1日2回投与
徐放性製剤と普通製剤を間違えると十分な薬効が得られなかったり、副作用が起こる可能性があるので注意が必要です!!
グラセプターとプログラフ、タクロリムス製剤の作用機序
タクロリムスはカルシニューリン阻害薬に分類されます。
添付文書によると
簡単に理解する作用機序
グラセプターの徐放性にかかわる要素
グラセプターのカプセル内には乳糖・ステアリン酸マグネシウムが充填されています。その中にタクロリムス原薬とエチルセルロースと水溶性基剤の混合物から構成される徐放性粒が入っていて、この徐放性粒が水に触れると少しずつタクロリムス原薬が放出される仕組みとなっています。https://www.jstage.jst.go.jp/article/jst/48/6/48_312/_pdf/-char/ja
グラセプターとプログラフ、剤型の違い
グラセプターはカプセルのみ
プログラフはカプセル剤・顆粒・注射液があります。
またプログラフの後発品、タクロリムスはカプセルと錠剤があります。
プログラフの方が剤型も多く、これが次の効能又は効果の違いにも関係するようです。
※タクロリムスは軟膏であるプロトピック、点眼液であるタリムスがありますが今回は割愛します。
グラセプターとプログラフ効能又は効果の違い
グラセプターの効能又は効果
○下記の臓器移植における拒絶反応の抑制
腎移植、肝移植、心移植、肺移植、膵移植、小腸移植
○骨髄移植における拒絶反応及び移植片対宿主病の抑制
プログラフの効能又は効果
○ 下記の臓器移植における拒絶反応の抑制
腎移植、肝移植、心移植、肺移植、膵移植、小腸移植
○ 骨髄移植における拒絶反応及び移植片対宿主病の抑制
○ 重症筋無力症
○ 関節リウマチ(既存治療で効果不十分な場合に限る)
○ ループス腎炎(ステロイド剤の投与が効果不十分、又は副作用により困難な場合)
○ 難治性(ステロイド抵抗性、ステロイド依存性)の活動期潰瘍性大腸炎(中等症〜重症に限る)
○ 多発性筋炎・皮膚筋炎に合併する間質性肺炎
※プログラフは剤型により効能又は効果が異なります。
プログラフの方が効能又は効果は多いですね。
グラセプターと同様の効能又は効果に+5です。
グラセプターとプログラフのように製剤的特徴が異なる薬品
・ニフェジピン製剤
ニフェジピンカプセル、ニフェジピンL(徐放性12時間)、ニフェジピンCR(徐放性24時間)
・バルプロ酸製剤
デパケン、デパケンR(徐放性)、セレニカR(徐放性)
・プラミペキソール製剤
ビ・シフロール、ミラペックス(徐放性)
など他にもたくさんあります。覚えられないのでいつかリストを作成したいですね。
最後にRだったりLなどがついていると徐放性製剤なんだなぁと気付きやすいです。グラセプターとプログラフやビ・シフロールとミラペックスなどぱっと見ではわからない薬はピッキングの際や先発品と後発品の切り替えの際には要注意ですね!
おわりに
グラセプターとプログラフはメーカーから取り違えに関する注意喚起も出ているので、扱う際には気をつけましょう!
以上グラセプターとプログラフから徐放性製剤について勉強しました、薬剤師おちょおマンでした。
それでは٩( ᐛ )و
参考文献・参考資料
グラセプター添付文書https://amn.astellas.jp/common/pdfviewer.html/content/dam/jp/amn/jp/ja/di/doc/Pdfs/DocNo202512642_y.pd
プログラフ添付文書https://amn.astellas.jp/common/pdfviewer.html/content/dam/jp/amn/jp/ja/di/doc/Pdfs/DocNo202512636_y.pdf
グラセプターとプログラフ取り違えの注意喚起
https://www.pmda.go.jp/files/000236888.pdf
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